スパイクの選び方

SOCCERPEDIA / サッカーに関する知識 / 最終確認:2026年9月3日


サッカーの靴(スパイク)は、見た目や好きな選手のモデルではなく、自分の足と使うグラウンドに合うかで選びます。このページでは、最初に確認する5項目、靴の種類、グラウンド別の靴底、足の測り方、正しい試着、成長期の注意、素材、価格と買い替え、手入れまでを順に解説します。競技規則で認められる用具の条件(安全であること)はサッカーのルールの第4条をご覧ください。

30秒でわかる要点

  1. 最優先は、足に合って痛くないこと。
  2. 次に、使うグラウンド(天然芝・人工芝・土・屋内)に対応した靴底を選ぶ。
  3. 成長期は定期的にサイズを確認し、必ず試着して決める。

このページでわかること

  • 買う前に確認する5項目と、靴の種類(スパイク・トレシュー・フットサル・室内)
  • グラウンド別の靴底の違いと、メーカー表記(FG・AG・TF・INなど)の読み方
  • 足の正しい測り方と、試着でチェックする場所
  • 成長期の子どもの靴の選び方と、買い替えの目安
  • 素材の違い、手入れと保管の方法

各章の目印:はじめて はじめて読む人向け もう少し詳しく 観戦や指導で使う人向け 発展 戦術や運営を深く知りたい人向け

天然芝・人工芝・土・屋内それぞれに合う靴底(スタッド)を並べた図
グラウンドで選ぶ:天然芝はグリップ重視のミックススタッド、人工芝は耐久性と安定性のマルチスタッド、土は食いつきの良い丸型スタッド、屋内はフラットで滑りにくいソール。(図:SOCCERPEDIA 編集部)

1. 最初に確認する5項目はじめて

売り場やオンラインで迷わないために、先に自分の条件を決めておきます。

確認することなぜ必要かメモ
□ 使用するグラウンド靴底の種類が決まる。合わない靴底は滑る・刺さらない・施設で使えない天然芝/人工芝/土/屋内(複数なら主に使う場所)
□ 足長と足幅サイズ表記だけでは合うか分からない。幅で痛みが出ることが多い両足を測る(4章)
□ 成長期かどうか数か月でサイズが変わる。大きすぎる靴を選ぶ理由にはならない前回の購入日とサイズ
□ 練習や試合の頻度頻度が高いほど耐久性と手入れのしやすさが重要週◯回、試合の有無
□ 予算価格の違いは主に素材と軽さ。高い靴が足に合うとは限らない上限を決めておく

2. 靴の種類はじめて

サッカーで使う靴は4種類あり、用途の外で使うと滑ったり、施設で禁止されたりします。

用途外で使わない理由

屋外用のスパイクを体育館で使うと床を傷め、多くの施設で禁止されています。逆にフラットなソールで濡れた天然芝に出ると滑って転倒しやすくなります。安全と施設のルールの両方に関わるので、用途に合った靴を使ってください。

3. グラウンド別の靴底はじめて

スタッドの長さ・形・数はグラウンドの硬さで選びます。メーカーの略号(FG・AG・TF・IN など)が目印です。

路面靴底(スタッド)の特徴主な用途メーカー表記の例注意点
天然芝やや長めのスタッド。丸型と刃型を組み合わせたミックスもある。グリップ重視天然芝のグラウンド・スタジアムFG(Firm Ground)、HG(Hard Ground)人工芝で使うとスタッドが刺さりにくく、足に負担がかかることがある
人工芝短く数の多いスタッド。耐久性と安定性ロングパイル人工芝AG(Artificial Grass)、TF(Turf)施設によって使用できる靴底が決まっている場合がある
土丸型で食いつきの良いスタッド。減りにくい素材学校や公園の土のグラウンドHG、TF、MG(Multi Ground)硬い土では足底への衝撃が大きい。クッション性も見る
屋内スタッドのないフラットなソール。滑りにくいゴム体育館・フットサルコートIN(Indoor)、IC(Indoor Court)屋外用スパイクは床を傷め、使用禁止の施設が多い

表記は各メーカーの例で、同じ略号でも仕様が違うことがあります。購入前に商品ごとの対応路面を確認してください。

大人向け補足

天然芝用(FG)を人工芝で使うことについては、スタッドが人工芝に刺さりにくく足に負担がかかる、という理由で人工芝用(AG)を勧めるメーカーが多いです。保証の対象外になる場合もあります。施設によっては使用できる靴底を指定しているので、事前に確認してください。

4. 足の測り方はじめて

サイズは「足長」「足幅」「足囲」の3つで見ます。左右で大きさが違うので、両足を測って大きい側を基準にします。

足長・足幅・足囲の測定位置を示した足の図
足を測る:足長(一番長い指先からかかと)、足幅(一番広い部分の左右)、足囲(親指と小指の付け根を一周)。(図:SOCCERPEDIA 編集部)
  1. 左右両方を測る:多くの人は左右で5mm前後違います。
  2. 足長:かかとから一番長い指の先までの長さ。紙の上に立って、かかとと指先の位置に印を付けて測る。
  3. 足幅:足の一番広い部分(親指と小指の付け根あたり)の左右の幅。
  4. 足囲(ワイズ):親指の付け根と小指の付け根を一周した長さ。日本のJIS規格ではE・2E・3Eなどで表す。
  5. 測る時間帯:夕方は足がむくんで大きくなる。試合や練習をする時間帯に近い条件で測るとよい。
  6. 使用するソックスを履く:サッカー用の厚いソックスで測る・試着する。
  7. 大きい側の足を基準に試着する:小さい側に合わせると、大きい側が痛くなる。

間違えやすい点

サイズ表記(cm)はメーカーやモデルで実際の長さが違います。同じ26.0cmでも幅や甲の高さが違うので、数字だけで決めずに必ず試着してください。

5. 正しい試着はじめて

試着では「かかと」「つま先」「横幅と甲」を順に確かめ、必ず立って動いて判断します。

かかとのフィット、つま先の余裕、横幅、サッカー用ソックスでの試着を示した4枚の図
正しく試着:かかとが浮かない、つま先に5〜10mm程度の余裕、横幅がきつすぎない、普段使う厚さのソックスで試す。(図:SOCCERPEDIA 編集部)
  1. かかとを合わせる:靴に足を入れたら、かかとを床に軽くトントンと当てて奥まで入れ、ひもを締める。
  2. つま先の余裕:一番長い指の先から靴の先まで5〜10mm程度。指が自由に動くこと。
  3. 横幅と甲の圧迫:小指や親指の付け根が強く当たらない。甲がひもで締めてもきつくない。
  4. かかとの浮き:歩いたときにかかとが大きく浮かない。
  5. 切り返しを想定して動く:その場で横に踏み込む、つま先立ちをする、軽くジャンプする。
  6. 座った状態だけで判断しない:立つと足は広がり、動くとさらに前へ滑る。
  7. 痛みやしびれを「慣れ」で我慢しない:試着で痛い靴は、履き続けても痛いことが多い。

天然皮革は履くうちに少し伸びて足になじみますが、人工皮革やニットは大きくは伸びません。「伸びるから」と小さいサイズを選ぶのは避けてください。

6. 成長期の選び方もう少し詳しく

成長期は「すぐ大きくなるから大きめを」と考えがちですが、大きすぎる靴はけがと技術の両方に影響します。

保護者が子どもの靴を確かめる写真と、大きすぎる靴の問題点
成長期の注意:大きすぎる靴は足が中で動いて不安定になり、けがや技術の習得に影響する。最優先は足に合うこと。(図:SOCCERPEDIA 編集部)

安全上の注意

足の形や痛みの出方には個人差があります。このページは一般的な選び方の説明で、医学的な診断や治療の判断はできません。強い痛み、腫れ、しびれがあるときは無理に使わず、医療機関に相談してください。

7. アッパー素材と履き心地もう少し詳しく

足を包む部分(アッパー)の素材で、なじみ方・手入れ・耐久性・価格が変わります。素材だけで優劣は決まりません。

天然皮革・人工皮革・ニットの3種類のスパイクと特徴
素材と履き心地:天然皮革は足になじむが手入れが必要、人工皮革は雨に強く手頃、ニットは軽く柔らかい。(図:SOCCERPEDIA 編集部)
素材履き心地の傾向手入れ・耐久性向いている人
天然皮革(カンガルー・牛など)柔らかく足になじみやすい。フィット感が高い雨に弱く、乾燥とクリームなどの手入れが必要。伸びやすいフィット感を最優先する人。手入れを続けられる人
人工皮革天然皮革よりやや硬め。形が崩れにくい雨に強く手入れが簡単。耐久性が高い。価格が手頃練習頻度が高い人、雨天や人工芝が多い人、成長期
ニットなどの繊維軽くて柔らかい。伸縮性があり足に沿う汚れが繊維に入りやすく、手入れに注意。耐久性はモデルによる軽さと足当たりの柔らかさを重視する人

同じ素材でもモデルによって硬さや厚さは違います。表は傾向であり、最終的には試着の感覚で判断してください。

8. ポジション別モデルの考え方もう少し詳しく

「FW用」「MF用」などの表記は選ぶ入口の一つです。最終判断はフィットと使用環境で行います。

これらは商品設計の違いで、「DFはこれ」「FWはこれ」と決まっているわけではありません。ポジションだけで決めず、自分の足に合うかと、使うグラウンドを優先してください。

9. 価格と買い替えもう少し詳しく

価格の違いは主に素材・軽さ・製法です。高いモデルが足に合うとは限りません。買い替えは「サイズ」と「安全に使えるか」で判断します。

9-1. 上位モデルと普及モデル

上位モデルは軽さや素材の質、細かい設計に費用がかかっています。普及モデルは同じデザインでも素材を変えて価格を抑え、耐久性が高いことも多いです。成長期や練習頻度が高い場合は、普及モデルを定期的に買い替える方が足に合った状態を保ちやすくなります。

9-2. 消耗の確認箇所

9-3. 買い替えの目安

10. 手入れと保管はじめて

使った後にひと手間かけると、靴は長持ちし、足の健康にもつながります。

スタッドのすり減りとソールの剥がれ、洗い方と陰干しの写真
買い替えと手入れ:スタッドのすり減り・ソールの剥がれはけがの原因。汚れを落とし、直射日光を避けて陰干し。(図:SOCCERPEDIA 編集部)

11. 購入前チェックリストはじめて

最後に、買う前にこの7つを確かめてください。

購入前チェックリスト

  • □ 使うグラウンド(天然芝・人工芝・土・屋内)に対応した靴底である
  • □ 左右とも痛いところがない(大きい側の足を基準にした)
  • □ かかとが大きく浮かない
  • □ つま先に5〜10mm程度の余裕があり、横幅と甲がきつすぎない
  • □ 普段プレーで使う厚さのソックスで試着した
  • □ チームや施設の使用条件(色・靴底の種類など)を満たしている
  • □ サイズが合わなかったときの交換条件を確認した

よくある質問

少しきつい方がよいと聞きましたが本当ですか?

おすすめしません。つま先に5〜10mm程度の余裕があり、横幅や甲が圧迫されない状態が基本です。天然皮革は少しなじみますが、痛みが出るほどきつい靴は履き続けても痛いことが多く、爪や足の変形につながることもあります。

大きめを買えば長く使えますか?

長くは使えますが、足が靴の中で動いて不安定になり、けがや技術の習得に影響します。成長期でも今の足に合うサイズを選び、2〜3か月ごとに確認して買い替える方が安全です。

人工芝で天然芝用(FG)のスパイクを使えますか?

使える施設もありますが、多くのメーカーは人工芝用(AG)を勧めています。天然芝用のスタッドは人工芝に刺さりにくく、足やひざへの負担が増えると説明されています。施設の使用条件も確認してください。

ポジション別モデルを選ぶべきですか?

選ぶ入口の一つとしては便利ですが、最終判断はフィットと使用するグラウンドです。「スピード重視」は幅が狭い設計が多いなど、モデルの特徴として理解するとよいでしょう。

オンライン購入だけで決めてもよいですか?

一度は同じモデルを店で試着することをおすすめします。同じサイズ表記でもメーカーやモデルで実際の大きさが違います。オンラインで買う場合は、サイズ交換の条件を先に確認してください。

理解度チェック

Q1つま先の余裕はどのくらいが目安ですか?

  1. 余裕なし(ぴったり)
  2. 5〜10mm程度
  3. 20mm以上
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正解:5〜10mm程度

一番長い指の先から靴の先まで5〜10mm程度が目安です。大きすぎると足が中で動いて不安定になります。

Q2体育館で使う靴として適切なものは?

  1. 天然芝用スパイク(FG)
  2. フラットなソールの室内用シューズ
  3. 土用のトレーニングシューズ
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正解:フラットなソールの室内用シューズ

屋内では床を傷めないフラットなゴム底の靴を使います。屋外用のスパイクは多くの施設で禁止されています。

Q3足を測るときの基本として正しいものは?

  1. 小さい側の足に合わせる
  2. 左右両方を測り、大きい側を基準にする
  3. 朝いちばんに素足で測る
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正解:左右両方を測り、大きい側を基準にする

左右で大きさが違うため両足を測り、大きい側を基準に、使うソックスを履いて、プレーする時間帯に近い条件で試着します。

出典・適用年度・最終確認日

適用年度:IFAB 競技規則 2026/27 第4条(用具の安全性)を前提。商品の仕様は各メーカーの表記を確認 最終確認日:2026年9月3日

  1. IFAB「Laws of the Game 2026/27」第4条(競技者の用具:安全性)https://www.theifab.com/laws-of-the-game-documents/
  2. 日本サッカー協会「サッカー競技規則 2026/27」第4条 https://www.jfa.jp/rule/
  3. JIS S 5037(靴のサイズ):足長・足囲によるサイズ表記の規格
  4. 各メーカーの公式サイトに掲載されている対応路面表記(FG・AG・TF・IN 等)の一般的な説明。略号の定義はメーカーごとに異なる
  5. 図版はすべて当サイト制作のイラスト(図:SOCCERPEDIA 編集部)。本文は当サイトの書き下ろし。医学的な内容は含まない

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